* 最終章

3/13
前へ
/65ページ
次へ
『…元気ないね?』 中1の時だったか、 乃依は心配そうに俺に言った。 『別に』 俺は一人になりたくて、 彼女を拒んだ。 親友と喧嘩して、他の奴らも 俺を見放して、 俺は完全に一人だったのに、 彼女だけ声をかけてくれた。 それなのに。 『これ、美味しいよ。』 彼女はイチゴ味の飴を 俺の机に3つ、置いた。 少し驚いて 彼女に返そうとしたら、 『元気になってほしいから』 何の下心もなく、 笑って言ってきた。 その時からか、自然に目が 彼女を追い、 恋になっていった。 だんだん親友とも話すようになり、仲直りもした。 助けてくれた乃依を、 大切にしたいと思った。  
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

102人が本棚に入れています
本棚に追加