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『…元気ないね?』
中1の時だったか、
乃依は心配そうに俺に言った。
『別に』
俺は一人になりたくて、
彼女を拒んだ。
親友と喧嘩して、他の奴らも
俺を見放して、
俺は完全に一人だったのに、
彼女だけ声をかけてくれた。
それなのに。
『これ、美味しいよ。』
彼女はイチゴ味の飴を
俺の机に3つ、置いた。
少し驚いて
彼女に返そうとしたら、
『元気になってほしいから』
何の下心もなく、
笑って言ってきた。
その時からか、自然に目が
彼女を追い、
恋になっていった。
だんだん親友とも話すようになり、仲直りもした。
助けてくれた乃依を、
大切にしたいと思った。
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