* 最終章

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どうして素直に 言えないんだろう。 自分がいやになってくる。 …小倉君は、私に 伝えてくれたのに―― 「・・・・あのっ」 無意識に声を発した 瞬間だった。 「はーい集まってくださーい」 先生が装飾係の 生徒達を呼び集めた。 かなりのバッドタイミング。 心の中で先生を恨んでしまう。 「…乃依、後で。」 「―えっ?」 もちろんだけど、 小倉君には聞こえた声。 後でまた言って、 という事だろう。 あ、どうしよ、用があるわけではなかったのに。 …いや、あるよね。 応えてくれなくたって良い。 大切な事… 伝えないと。  
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