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「で、…れ、蓮。
本当にお金目当てじゃない?」
一応聞いてみたけど、
彼はふくれっ面で言った。
「まだ疑ってんのかよ。
俺は乃依しかいらない。」
うわ、クサイ台詞。
蓮は恥ずかしくないのかな?
…とりあえず、
彼を信じてみよう。
大丈夫、繋いでる この手は
あたたかい。
――放課後の空は
オレンジ色で、だけど
透き通っていて。
「ねぇ、蓮」
「ん?」
「空、綺麗だね。」
久しぶりに「綺麗」なんて
口にしてみる。
彼は何も言わず、ただ
優しい瞳で頷いた――。
この恋を信じたら
これからも見れるかな?
儚くも美しい、
ひとつの何かを。
…あなたと。
―END―
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