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「…ごめん」
僕には謝ることしかできなかった。
「ううん…でも!」
「…でも?」
「約束して?」
「約束?」
「あの日私に言ってくれたあの言葉を思い出して?」
「…言葉」
「約束」
桂木春乃はそう言って小指を出してきた。
「どのくらいかかるか分からないけど頑張って思い出してみるよ…」
僕は桂木春乃の小指に自分の小指を絡ませた。
「約束ね?」
「うん約束!」
「じゃあ帰ろうか?」
「…うーんあのさ…公園行かない?」
「公園?」
「ほら前に浜中君と再会した公園よ!」
「…わかった公園に行こうか」
公園に行けば少し記憶が戻るかもしれない。
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