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…廉たち、どこまで行ってんだ？
２人の帰りが遅い。
「ねえ」
「…ん？」
一冊、本を読み終えたらしい沙夜は、本を閉じてカバンにしまうと声をかけてきた。
「ちゃんと、来なよ」
「は？」
「学校」
理解するのに少しだけ時間がかかった。
ｻﾎﾞってないでちゃんと学校に来い、
そう言いたいんだろう。
「なに、俺いないと寂しいの？」
とか、言ってみたくなる。
沙夜の言葉は正直、嬉しかったけど。
…照れ隠し？って奴かな。
「ばか？」
平然として言ったように見えるけど、一瞬だけ表情が変わったのを俺は見逃さなかった。
「ばかだってことくらい自覚してるけど？」
「へー」
俺の言葉を全く信用してないような返事だ。
ふと、沙夜が俺の方に手をのばしてきた。
机の上に乗ってるﾉｰﾄを、ﾊﾟﾗﾊﾟﾗと捲りながら眺めている。
「…なんだよ」
「３分の２くらいはあってるかな」
「まじっ？」
柄にもなく喜んでしまった俺。
近づいて、沙夜の持っているﾉｰﾄを覗き込む。
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