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まだまだ暑さが抜けない9月。
全校生徒が集まって
校長の話を長々と聞くだけの
始業式になんか、
参加する意味がない。
俺は遅刻してきて、
体育館には向かわずに
教室でぼーっとしていた。
隣には廉も座っている。
教室は冷房も効いてるし
過ごしやすいなー。
「なあ、将弥」
「ん?」
「宿題やってきた?」
「いーや」
「だよなー。俺も」
と、笑いながら廉が白紙のままの
プリントを見せて言う。
よくある会話を
何度か交わしながら、
始業式が終わるまで
待っていた。
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