8人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
「あ~っ!水野くんだっ。久しぶり~」
チャイムと同時に聞こえてきた声。
声がでかいなー
とか思いながら振り返ると
頭の上でだんごをつくり、
おろした髪を巻き髪にした
竹村が手をふっていた。
「派手な髪型」
俺は返事をせずにぽつりと
そうつぶやいた。
「杏ちゃん久しぶり!今日は髪型すごいね」
「うんっ。朝からがんばったの」
竹村の後ろについて沙夜も教室に
入ってきた。
久しぶりに見た沙夜は
夏休み前とあんまり変わっていない。
日に焼けて黒くなるどころか
逆に白くなった気がする。
「…久しぶり」
「おう」
沙夜と目が合い、そう言葉を交わす。
相変わらず無表情だった。
最初のコメントを投稿しよう!