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春。
窓の外ではすでに桜の花が散り、
新しい緑の芽が出始めていた。
もう着慣れた制服に袖を通して、
髪をセットしてから家を出る。
進級し、学年が
1から2へと変わった。
けれど俺の中じゃ
なんにも変わっちゃいない。
入学してからはすぐに
授業をサボり、学校を抜け出して。
進級できたのだって
自分でもびっくりしてる。
俺の名前は水野 将弥。
世間から見たら俺は
“不良”とでも
呼ばれる分類なんだろう。
俺もそれで良かった。
むしろ、気にしてない。
そんな考えが変わったのは
彼奴に出会ってからだった。
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