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松本晴希って奴。
幼なじみだとか何とか言ってたけれど。
沙夜のあんな真剣そうな表情を見たことがなかった。
「ねえ、杏。今日のお昼に話してたことだけど」
「まっつーのことね~。いつものとこでい?」
「うん」
みんなが帰り支度をしているとき、そんな会話が聞こえてきた。
今日の昼っていえば、沙夜の幼なじみのことか。
放課後まで会うのかよ。
何でか分からないけど、すごくむかついた。
俺は黙って立ち上がると教室を出た。
「あれ?将弥!帰んのかよー」
「どうしたんだろうね?」
出て行く際にそんな、廉と竹村の声が聞こえてきた。
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