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-キーンコーンカーンコーン-
目線だけで俺は沙夜のことを探していた。
そんなときに04限目終了のチャイムが鳴り響く。
「あ!お昼食べよーっ」
そう言うとすぐに竹村は鞄を持ってきて椅子に座る。
「杏ちゃん、用意早すぎ」
廉は苦笑しながらも一緒に弁当を広げ食べ始めた。
…沙夜。
「ほら、将弥も」
廉に促されて俺も椅子に座り、昼飯に買ったメロンパンを口に運ぶ。
俺はすぐに食べ終え、教室の扉をじっと見ながら廉と竹村の会話を聞いていた。
沙夜どこ行ったんだ?
俺はそんなことをずっと考えている。
少し姿が見えないだけで、気になって仕方がなかった。
「『沙夜はどこ行ったんだ?』て、思ってるでしょ~!」
‘沙夜’という言葉に反応した俺。
竹村が廉と、互いににっこりと笑顔で俺のことを見ていた。
「………」
「図星だな」
「やっぱり~!」
無言の俺に廉と竹村は勝手に話をすすめている。
…まあ、図星というのは間違ってない。
けれどそれを正直に言うのは嫌だ。
「うっせーな!」
と、いう俺の反応を2人で楽しそうに笑っている。
いつの間にか、廉も竹村も昼飯を食べ終わっていて机の上には飲み物だけが残っていた。
「んー、じゃあ沙夜に電話してみよっか!」
竹村にしては良い提案だな、と俺は思った。
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