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にやりと、楽しそうな笑みを浮かべた奴が2人。
俺のことをじっと見ていた。
「照れちゃってー」
「将弥でも照れるんだな」
息がぴったりな2人。
や、照れてない。
そのことはしっかりと伝えなくては。
廉と竹村のことだ。
どんどんと勝手に話を進めていくだろう。
「あのなあ…、」
「あ、沙夜っ!!」
「は!?」
竹村が向いた方向を俺も見る。
沙夜がいるのかと思ったんだが…。
「へへー♪水野くんひっかかった~」
と、言って笑っている竹村。
「………」
ふざけんなよ?
俺のことからかいやがって。
以前の俺ならこう、切れていたかもしれない。
しかしそこをぐっと抑えて…。
「竹村?そんなことばっか言ってるとな、廉と話すの禁止するぞ」
「え、俺?」
俺の脅しの内容に廉が反応する。
そこをスルーして竹村の様子を見ていた。
竹村は笑顔がすっと消え、悲しそうな顔をする。
「や、やだあっ!ごめん。ごめんなさいっ!!」
必死に竹村は謝る。
うん、俺の脅しは成功したようだ。
まあ俺に、廉と竹村に会話をさせないだとかいう権限はないんだけど。
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