告白 .

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ただ、クラスメートがいるときやたまに。 沙夜じゃないと感じることが多々あった。 しばらくの休みから久しぶりに学校へ来た、その日から。 その、しばらくの休みの間に沙夜に何かあったんだろうか。 きっと、こんな沙夜の変化に気づいているのは俺だけじゃないか、って思ってる。 「よし、行こーっ」 廉と一緒に竹村が帰ってきた。 最初に行く場所はもちろん、昼飯。 店番のときにどこへ行くか話した結果だ。 「お昼からでしょー。廉くんどこにする?」 「そうだねー。将弥、決まってる?」 「おー。ここ」 ちょうどそばにあった地図に載っている場所を示して俺は歩き出す。 そのあとを沙夜もついてきた。 「もー。廉くんに聞いたのに何で水野くんが決めちゃうのー!」 後ろから拗ねたような竹村の声が聞こえてくる。 それをなだめる廉の声。 俺のすぐそばではそのやりとりを楽しむように笑う、沙夜の声もした。 そんな些細なことが俺は楽しかった。
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