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お昼を食べ終え、次どこへ行くかを話し合う。
「ああっ!わかったー!!」
急に、竹村が大きな声を出した。
びっくりした俺らは一斉に竹村のことを見る。
「何?」
3人を代表して沙夜が聞く。
「あ、あのね?廉くんがいっつも水野くんに決めごと頼むのは廉くんが水野くんのこと好きなのかなあ…って!!」
「「「………」」」
いきなり大きな声を出すから何を言い出すのかと思えば…。
俺と同じ気持ちだったのか、廉も沙夜も無言で竹村のことを見る。
「そっかあー。そういう関係だったんだね…。ううう…廉くん…っ」
今にも泣き出しそうな表情をして竹村は話を勝手に進めている。
それを聞いて沙夜は笑い出していた。
廉は苦笑い。
「…竹村は正真正銘の馬鹿だな」
俺はそう言ってため息をついた。
「もう杏はほっといて、この後どこ行こっか」
珍しく沙夜が竹村に冷たい態度をとる。
それに驚いたのか、廉はびっくりした顔をしていた。
「よし、昨日行かなかったとこまわるか」
「うん、いいねー」
俺の提案に廉もうなずき、歩き出す。
悲しそうにしながらも竹村もとぼとぼと、俺たちについてきていた。
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