8人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
次の日。
この日も俺は学校に向かった。
とは言っても朝が苦手な俺が、起きられるわけもなく午後からだけど。
「あれっ将弥じゃん」
教室に入り俺の姿を見た途端に笑顔になった奴。
「おー」
「なになに!2日連続で将弥が学校来たとか」
廉は楽しそうに言ってくる。
「水野くんだー。おはよっ♪」
声がした方を向くと、頭の上で一つ結びをしてる女がいた。
ポニーテールとかゆー髪型か。
「杏ちゃんだよっ、竹村」
無言のままだった俺に小さく、廉が耳打ちする。
それを聞いて納得。
「はよ」
適当に返事だけして、竹村の横にいる女、沙夜のことを見た。
こっちは昨日と変わらない。
ただ、手に持っている本が違うというだけ。
「よ」
喋らないのも変だと思い、声をかけてみた。
…。
返事がないってことは無視か?
へえ。
苛っとしながらも沙夜のことを見ていると、不意にこっちを向いた。
最初のコメントを投稿しよう!