陰と陽

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見定めるように鋭く、そしてどこか諦めたようにヘラリと薄く笑う渚。 多分渚は限界だったんだ。 強いと思っていた心は俺の勝手な推測で、ただの思い込みでしかなくて。 そんな渚に俺は甘えてただけだ。 何も、わかってなかった。 そう、何も…。 「…証明してあげる」 だったら証明しよう。 渚が納得のいくように。 「ハハッ。どーやってですか?」 そんなの無理だ、とでも言うように渇いた笑いを零す渚。 「言ったよね? 俺は渚しか要らないって」 「そうですけど…」 「今からそれを、証明する」 困惑する渚に構わず腕をグイッと掴む。 「え?ちょ…っ!」 「向日葵。悪いけど1人で帰って」 ポカーンと呆気に取られたように立ち竦む向日葵に一言言い残し、 「ほら、行くよ」 「えぇっ!?何処にですか!?」 「来ればわかる」 戸惑う渚の手を引き、俺は歩き出した。 .
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