第6話.世にも危険な家庭訪問

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「そういや力蔵はどうしたんだ?」 泣いている次郎を無視して、太郎が皆にそう尋ねた。 「そう言えば来てないね~♪」 「電話してみたらどうですか太郎?」 「そうだな」 天馬の意見に賛成した太郎は、そう言ってケータイを開いた。 ケータイを開くと、画面には【未読メール1件:鷹見力蔵】と表示されていた。 「あれ?力蔵からメールが来てる?」 そう言って太郎はメールを開いた。 メールにはこう書かれていた。 【スマンが太郎、公園のトイレに紙がなくてな。悪いけど紙持ってきてくんねーかな?】 「なんだよこのメール?」 読み終わるなり太郎は訳がわからないといったような顔をして、メールを皆に見せた。 「て事は力蔵の奴、今公園のトイレにいんのか?ぶははっ!馬鹿だなぁ!」 いつの間にか泣き止んでいた次郎は、そう言って笑った。 「んっ?ちょっと待ってください皆さん……このメールの受信日、僕達が先生を追いかけてた日ですよ!」 『えっ!?』 天馬の発言に、一同は驚きの声を上げてメールを確認した。 「ホントだね♪」 「そっか、電気銃のせいで電源切れたからセンターで止まってたんだな」 そう言って太郎は、納得したように手のひらをポンと叩いた。 「つー事は、力蔵はまだあの公園のトイレにいるっちゅう事かいな?」 「ははは!さすがにそれはないでしょう神崎さん。もしそうだとすると、力蔵はトイレで2泊3日した事になりますよ」 そう言って天馬は笑った。 「でも、力蔵ならあり得るような気が……」 「ぶははっ!心配しすぎだって太郎!どうせただの寝坊だよ!」 そう言って次郎は、太郎の背中をバシンと叩いた。 一方その頃、力蔵はというと…… 「太郎の奴まだかなぁ~。腹減った~」 力蔵は3日間の断食をものともせずに、公園のトイレの便座の上で平然とそう呟いていた。
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