第3話.男だけの昼休み

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そうこうして、一郎を含めた6人で昼飯を食べていると、一郎がいきなり意外な発言をした。 「そうだ鈴木!『当たりケータイ』っての見せてくれよ!」 「……へっ!?」 太郎は、驚きで硬直してしまった。 「なっ、なんで先生がケータイの事を!?」 「すまん太郎!実は去年兄貴にケータイの事話しちまったんだよ。まさか学校に来るなんて思ってなかったからさぁ……」 そう言って次郎は、申し訳なさそうな顔をした。 「まぁ、気にすんな次郎。先生、くれぐれもケータイの事は他言しないでくださいね」 そう言って太郎は、一郎にケータイを見せた。 「へぇ~、これからライトセイバーとか出んのか~」 一郎は関心してケータイを様々な角度から見ている。 すると次郎が、何かを思いついたように太郎に尋ねた。 「なぁ太郎、あの写メ撮った奴に変身できるのって、女にも変身出来るのか?」 「へっ?多分出来ると思うけど……」 太郎が曖昧に答えると、次郎が鞄から雑誌を取り出して太郎に見せた。 そこには有名なグラビアアイドルが載っていた。 「この子に変身してくれよ太郎!」 「何!?そんな事が出来るのか鈴木!?」 次郎の横に一郎が加わり、2人で興奮しながら太郎を見ている。 すると、 「それは無理ですよ2人共。その雑誌を写メで撮っても、ケータイは『雑誌』と認識してしまいますからね」 天馬がズバリとそう言った。 すると一郎と次郎は、ガックリと肩を落とした。 「やっぱ兄弟だな」 そんな一郎と次郎を見て、力蔵が太郎に呟いた。 すると、 「良いこと思いついた!皆ちょい待ってろ!」 そう言って次郎が突然立ち上がり、屋上の扉から出て行った。 「……何をする気ですかね次郎は?」 「どうせくだらない事っスよ天馬先輩」 そう言って天馬と澪の2人は溜め息をついた。
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