玄武 ~新たな転校生~

8/29
前へ
/154ページ
次へ
「・・・」 「・・・」 「・・・」 俺、龍崎、京は一瞬にして言葉を失った。 「なんや?三人ともどないしたん?」 あんたの一言のせいだよ。 「・・・亀宮さんよ」 まずは俺が口を開いた。 「護でええて」 「・・・護さんよ」 「だから護でええて」 なんだろう・・・このこだわりはなんなのだろう? 「・・・護よ」 「なんやジュンちゃん」 ・・・ちゃん?! 「どないしたん?」 「いや、なんでもない」 そのことは置いとこう。 「護よ・・・お前は先程なんと言った?」 「・・・ジュンちゃん」 「そこじゃない!!もっと前だ!!」 「・・・だから護でええて」 「お前はひとつずつしか言ったことを遡れんのか?!」 「なに怒っとるん?」 「おのれぇ・・・」 「天誅」 ガンッ!! 「~~~~っ!!」 またもや興奮気味の頭に鈍器を叩き付けられた。 「京・・・俺を殺したいのか・・・?」 「ごめん・・・手近にあったものだから」 今度の凶器は分厚い辞書だった。 「護」 京が俺の代わりに質問した。 「ん?」 「あなた、ホントに四神将?」 「そうやで」 「ホントに玄武?」 「うん」 「四神の魂─」 「─四人の将に宿るなり」 「・・・ジュン、この娘、本物よ」 「こんな娘が・・・」 「二人とも、どうしたの?」 「お前は一体なにをしていた?!」 今までの話を聞いていないのか、こいつ・・・ 「・・・成程」 龍崎もやっとわかったか・・・
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

341人が本棚に入れています
本棚に追加