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「・・・で、なぜ俺はお前とこんなことをしてるんだ?」
「だから言うたやろ?うちが賭けにかったからやって」
「誰だ?!俺を勝手に賭けの商品にしたのは!!」
護の力試しから数日たった週末、俺は護と二人っきりで街に出てきていた。
「ジュンちゃん、わかっとるやろうな?今日は・・・─」
「今日はデートだろ。何度も聞いたよ・・・ったく・・・」
そう、今日は護とデート・・・と言うことらしい。なぜこんなことになったのかというと、まずは数日前、護が現れた日にさかのぼる。
* * * * *
「なぁ京ちゃん」
「なに?」
二人は俺がクラスメイトに詰め寄られているときに護と京はトイレに行っていたらしい。
「ジュンちゃんってなんかええな」
「ん?」
「うちのタイプに近い」
「えっ?!」
「なにをそんなに驚いとるん?」
「な、なんでもないわよ」
「うち、ジュンちゃんとデートしてみたいなぁ」
「ダメ!!」
「即答やったなぁ。なんで?」
「あ、いや、その・・・ジュンはみんなの人気者なの!」
「ふむぅ・・・それがどうかしたん?」
「えっと、その・・・そう!クラスのみんなを敵に回すことになるよ?」
「ふぅん・・・意味がわからへん」
「だぁかぁらぁ・・・とにかく簡単にはジュンとデートなんかできないの!」
「ジュンちゃん、人気者やなぁ」
「だからそうだってさっき言ったでしょ!!」
「なら賭けせえへんか?」
「え?」
「そう、ジュンちゃんとのデート権をかけて」
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