玄武 ~新たな転校生~

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「いただきまーす!!」 朝から龍崎の威勢のいい声が響く。龍崎は掛け声の後、朝食にがっついた。 「カズちゃん、早いよ!!フライングだよー!!」 妹の優は慌てながら龍崎の後に続いて朝食にがっついた。 カズちゃんとは、家での龍崎の呼び名だ。『一魔』だからカズちゃんなのだそうだ。ちなみに、俺はそんな呼び方はしていない。 「二人とも・・・朝からよく食べるよな・・・」 「ふふははへはひほ?」 「龍崎・・・なに言ってるか分からないぞ・・・」 「ジュンは食べないの?」 「そこそこ食うよ」 「ほひひはふははへははふひはほ・・・」 「優・・・はしたないぞ・・・龍崎の真似はせんでいい」 「お兄ちゃんは食べなさすぎだよ」 「お前らが食べ過ぎなんだよ・・・優、お前最近太っただろ」 「全然。逆に痩せたよ」 「なにっ?!」 あんなに食べてるのに?! 「お兄ちゃん、失礼だよ」 優は頬を膨らませていた。 まったく・・・二人ともどこにそんな量の食べ物が入るんだ? 「みんな、たくさん食べてね♪」 「はぁーい!!お母さん、おかわり!!」 「はいはい♪」 母さんも毎朝よくこんな量の飯を作れるよな・・・ 「ジュンちゃんはいいの?」 「あぁ、御馳走様」 「ジュン、今月のお小遣いなんだけど」 「え?」 「食費が少し多かったから、ジュンのお小遣いはなしね♪」 「龍崎!!今すぐその箸を止めろ!!優もだ!!」 「ジュン、諦めが悪いぞ」 「父さん?!」 「そうよ、ジュンちゃん。我慢しなさい」 「・・・」 俺の家に俺の味方はいない・・・
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