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「まったく・・・お小遣いであそこまで向きになるなんて・・・」
朝食のときの話をしながら登校した俺たちは教室に会話の場を設けていた。
「お子ちゃまね」
「・・・」
京よ・・・数日前の俺への態度はなんだったんだ・・・
「ジュン、報酬を貰ったじゃない。あれだけあればお小遣いでムキになることないでしょ」
確かに最近、少し強いデビルを倒した時の報酬が入った。だから金銭的に余裕があるはずなのだが・・・
「京よ・・・それが全て食費に変わるってのはどう思う・・・?」
「・・・成程ね」
俺と京は龍崎を見て『はぁ~』と深いため息をついた。
「二人ともどうしたの?」
龍崎はきょとんとしている。
「何でもないわよ・・・あれ?」
「ん・・・?」
俺と京はおかしなことに気付いた。
「なぁ龍崎」
「なに?」
「お前の隣に机なんてあったか?」
「あるじゃん。ジュンの机が」
「その反対側だよ」
「誰もいないじゃん。ジュン・・・大丈夫?」
「あぁ。大丈夫だ。龍崎、ならばあの机はなんだ?」
「え?」
龍崎の隣に、ないはずの机がそこにはあった。
「・・・じゃあ、いたんだよ」
「もしそうだとしたらお前は最悪だな」
なんか、嫌な予感がするな・・・
朝のチャイムがなった。
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