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「よし、寝るか」
「うん・・・」
俺と護は布団を敷いて、寝る準備は完璧だ。それまでにまたいろいろあったが・・・まぁいいだろう。
俺は実際とても眠かった。
「ねぇ・・・添い寝してくれへんの?」
「あぁ。同じ部屋に寝てやるだけでもありがたいと思え」
「うぅ・・・」
実際の俺はかなり我慢していた。俺は、ひとつ屋根の下に女の子と二人きりでいることなんて今までなかった。いや、小さい頃は優と二人でくっついて寝ていたし、京が泊まりに来たら、二人で同じ布団に入って寝てたし、そうでもないが。
でも思春期真っ只中の高校生が迂濶にそんなことをできるわけがなく・・・護に添い寝をお願いされたときは内心ドキッとしていた。
護が怖いからお願いしているのはわかってる。わかってるけど・・・そこは・・・ねぇ?
「とにかく、眠るまではお前の横にいてやる」
もちろん、座って。ある意味監視。つーか監視。
「わかった・・・おやすみ・・・」
「あぁ、おやすみ」
護は不安そうな顔をしながらも、眼を閉じた。
やっと一日が終わったなぁ・・・などと考えていると、どんな体制だろうと睡魔は容赦なく襲いかかるわけで・・・
俺は護の横で座ったまんま船を漕いで・・・まもなくしてそのまま沈没した。座ったまんまの体制で。
こうして、波乱に満ちていた一日が終わった。
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