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ミサキの父親―天川博士の研究所は、学校からさらに南に向かった、前浜に近いところにある。ミサキは、父親の手伝いをしながら学校へ通っているそうだ。
「どうぞ、入ってちょうだい。」
「お邪魔します…」
玄関の自動ドアを抜けると、すぐに待合室のような場所に着いた。
「ここで座って待っててね。今、お父様を呼んでくるから。―あ、そうそう。あなたたちの他にもう一人いるから…」
そう言ってミサキは奥の部屋へ行ってしまった。
「もう一人って、誰だ?」
武は呟いた。
「ソファにでも座ってるんじゃないのか?」
竜二はそう答えて観葉植物に隠れているソファを見るため、少し動いた。武もそれに続く。
「…ッ!!」
二人は唖然として、口をポカンと開けていた。
「(おいおい…こいつと何をしろって言うんだよ…)」
「(ウマが合わないって分かっててこうしたのか…?)」
二人が驚き呆れた奴、そいつの名は…
「隼…明日香隼…!!」
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