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「レン先輩野球上手いよねー。」
「でもバスケも上手いんだよ。」
降って来た不快な言葉。
声の先を見上げれば、校舎の窓からグラウンドを見下ろす影。
二年生か。
「あたしレン先輩の卒アル見せて貰ったの!」
バイト先の佐藤さんが中学同じだったんだって!
と興奮気味に言う。
「うそマジで!?え、うちも見たい!見たいんだけど!」
「超カッコ良かったよー、ってゆうか可愛い!」
日差しと気温で上がっていた不快指数は更に上昇を続けていく。
レンがたくさんいたら良いとは思うけれど、たくさんいるレンの一人一人にこんな風にまとわりつくゴミがいて、そのたびに私は頭の中で殺さなきゃならないの。
それは疲れる。
いつ本当に殺すか解ったもんじゃない。
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