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私の頭の中に新しいレンが増えた。
「ごめんね、真水まで早く来させちゃって。」
今日から一週間、レンは週番。
週番の人は交通整理(旗を持って道路に立つだけだけれど)をしなきゃならないから、朝は早めに学校に行く。
レンと一緒に学校に通いたい私は、いつもより早い時間に行くことを選んだ。
まだ外は涼しく、通学路にも生徒はほとんど見当たらない。
少し静かな街が新鮮だ。
『別に良いよ、私が勝手に一緒に行きたいって言っただけだし。』
繋がれたレンの手が温かくて、ドキドキしながらも落ち着く。
隣にいるレンを見上げて、フラッシュバックする夢。
「真水は可愛いなぁ。」
ドクン。
…どうか今すぐレンの細くて長い綺麗な指で私の首を締め上げて。
『レンからかってるでしょ?』
呼吸が止まって、視界は砂嵐。
失禁、脱糞、嘔吐、絶頂。
「からかってないよー。」
死んでも良い。
『レン顔が笑ってるもん!』
新しいレンが、増殖する私を何度も何度も殺していく。
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