Dive

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一通り問題を解き終えたレンはペンを置き背伸びをした。 「あー…疲れたー。」 勉強ばっかで疲れない?とレンは私に問う。 『眠くなってきちゃった。』 「解る、俺も眠い。」 結果、眠気覚ましと気晴らしのために私とレンは教室を出た。 別に目的地があるわけではない。 自販機でジュースでも買いつつ、適当にブラブラするだけだ。 そして満足したら教室に戻る。 廊下は教室より幾分涼しく、頭がスッと覚めていくような気がした。 校舎内では私とレンは手を繋がない。 繋ぐのは外で歩くときだけ。 『残ってる人少ないね。』 テストも中盤、諦めた者や疲れた者、家に帰って悪あがきする者が増えたのだろうか。 各教室に残っているのは多くて5人ほどだ。 もちろん先ほどまでいた教室内にも私とレンを含め、4人(何やら友達関係の愚痴や談笑をしながら勉強をしている女子2名)しかいなかった。 今日は格段と人が少ない。
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