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お日様はもう既に意気揚々と私たちを照らしていて、夏が近いなぁと実感させる。
「手、」
『手？』
私が鞄を肩にかけていない方の腕(左腕)を差し出せ、とレンは言う。
私が差し出すか差し出さないかの瞬間に、パッと、レンは手を握った。
一瞬にして伝わる体温。
ドクドクドクドク。
心臓は馬鹿になっちゃった。
「真水？」
黙り込んで下ばかり見る私をレンは覗き込む。
レンは背が高くて、私は背が低め(153センチ)だから必然的に屈まないとならない。
レンの黒目が私を捕らえる。
『…ん、なんか緊張しちゃって。』
私の答えにレンは悪戯に笑った。
「可愛いなぁ。」
ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク。
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