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愚弄
気が付いたら脳みその中はレンのことでいっぱいになっている。
レンの笑顔、レンの声、レンの言葉、レンの体。
触れたらときめくの。
でも脳内ではもっとときめくの。
"食べる"ことにこだわっているわけじゃなくて、形が"食"であれば幾分満たされるだけ。
それは例えばやわやわと首を絞めて青黒く鬱血した顔でも構わないし、痛みに叫び声をあげる狂気の顔でも構わない。
レンを食べたい。
レンの鎖骨を食べたい。
レンの腕を食べたい。
レンの腸にくるまれて眠りたい。
レンの血を浴びて眠りたい。
レンが全て。
どうしてレンは一人しかいないの?
神様、レンがたくさんいたら毎日毎日、食べたってなくならないじゃない。
レンがたくさんいたらこんなに思い悩むこともないのに。
レン、レン、レン。
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