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頭の中でなら何度も何度も、そう、いつだってレンのことを好きに出来るの。
「俺来週から週番だー。」
レンの鳩尾。
15センチほどのマイナスドライバーを突き立てて、ズブズブズブズブ。
私の顔には生ぬるく赤が飛び散って、手先の感覚は…、肉がドライバーを拒み押しのけようとする。
でも少し固いその肉をググッと押しつぶし、もっと固い骨にカチリと刃先が当たって…。
レンの綺麗な白い胸は真っ赤。
なだらかな胸に沿って放物線を描くように鉄の香りのする液体がトロトロトロトロ。
レンはどんな顔をしている?
苦しそうにカタカタ震えているの。
でもハァッ、と一息吐けば頬を緩ませて薄く微笑む。
『え、じゃあもっと早く行くの?』
レンは"真水、真水"って馬鹿みたいにずっと呟いて、その間にも私の右腕は左斜め下の方へドライバーを推し進めてゆく。
骨から肉を削ぎ落としてゆくような感覚。
皮の表面にドライバーの形に沿って浮かぶ膨らみ。
「んー…、まぁね。20分くらいは。」
血でヌルヌルな体。
左手の人差し指と中指で浮かび上がったドライバーをなぞる。
『そっかぁ…。それじゃ私も早く行こうかな。』
現実のレンは今私の隣で手を繋いでいるの。
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