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紗衣に案内されて、
校舎裏の花壇に来た。
丘の上にあるこの学校は、
本当に眺めがいい。
フェンスの向こう側に
夕日が沈んでいく。
確かここは生徒たちの間で
告白広場と呼ばれていた。
紗衣「見て」
紗衣が花壇整備用の
用具室を示した。
宗一郎「なに?」
紗衣「ここ」
一番太い柱に、
何か文字が書いてあった。
『おさむ❤あやか』
『やなせ転校しないで!!梨花』
『瞬くん大好き❤はるか』
宗一郎「これ…」
紗衣「ここでね、
女の子たちだけで
好きな人教え合ったの」
宗一郎「へえ…」
もう一度柱を眺める。
するとその中に埋もれて、
小さく丁寧に
書かれた文字を見つけた。
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