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人がいるのはわかるが、逆光で顔は見えない。
ただ、頬をくすぐるその人の髪からする香りが心地よくて…
なんだかまた瞼が重くなってきた。
「ちょ、あの!」
そんな俺に向かって、慌てたように叫ぶ声を聞いて目を開ける。
「何?」
俺が言った言葉を聞いて驚いたような表情を見せたのは、さっきここで寝ていた女の子だとやっと気づいた。
「いやっあの…何を…。」
「ん?膝枕。」
見て分からないのだろうかと不思議に思いつつ、体を起こした。
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