屋上にて

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起き上がり、顔を見て驚いた。 奈保に… 顔がそっくりだったから… 「君…名前は?」 同じなわけがないんだ。 俺は、何を思って名前を聞いているんだ? 目の前の女の子は、少し目を伏せながら答えた。 「あ、陽宮麻穂です…2年の…」 「陽宮…」 "なほ"と"まほ"か。 響きが似ていてなんだか呼びたくない。 奈保と重ねている自分が嫌で、わざと名字で呼んだ。
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