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俺の腹の虫も鳴っちまった…。だが、近くで違う音の腹の虫がもう一匹鳴ったのが重なって聞こえた。今近くに居るのは必然的にこいつになる訳で…
「お前も腹空いてたんだな。かっはっは!」
「わ、笑うでないっ!」
体育座りしていた狐は、立って俺の前に来たと思ったら、掃除に使う…はたき、だっけか?で足をポカポカ叩き出した。
「いてっ!いっ…
分かった!分かったから叩くの止めてくんねぇか!?」
ピタッ
そう言うと狐は叩くのを止めてくれた。
「そうだな…俺も腹減ったし、コンビニにでも買いに行くか。
おぃ、なんか食いたいもんはねぇか?」
空いてるだろう腹を小さい手でさすってる狐を見る。
顔を真っ赤にさせてなにか言いたそうにしている。
狐って何食うんだ?
「……だ…ま…」
「あ?」
「…だんごとまんじゅ…」
狐って甘味食うんだ…ほォ…
「団子と饅頭、でいいのか?
うっし、じゃあ買ってくんな!」
俺は走って交番の横にあるバイクに向かう。
「みたらしとこしあんだぞ!」
後ろから注文があった。俺はそれに答えるように右手を振る。
バイクの前に着くとヘルメットを被ってバイクに跨がり、エンジンをつける。
ブォン
ブロロロロ…
俺はコンビニに向かった。
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