はじまりはいつも突然で

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沖田「絶対ェお断りでィ!」 「えっ何で!?素敵じゃん!!」 土方「素敵なワケあっか!テメー少しは自重しやがれ!!」 総悟の様子を見るとどうやら王子役の勧誘だと思っていたらしい。 「素敵じゃんか沖でれらがマヨ王子とダンスする所観たいじゃんっ!!」 土方「オイ今マヨ王子っつった?」 沖田「何だよ沖でれらってのは。つーかマヨネーズなんかと踊るなんざお断りでィ。ヌルヌルになりたかねェ」 土方「テメッマヨネーズを貶すんじゃねェよ!」 「…ねーえ土方。」 そうこうしていると何処からか冷たい空気が張り詰めた感じがした。 土方「あ?」 「あたし何回あんたに特大マヨネーズ奢ってやった?」 土方「………………………………………は?」 「1年生の時に153回。2年生の時に227回。現在を含め合計459回。これって金額的には相当すごいと思うんだあ」 土方「…うっ…………」 「今なら劇に1回出るだけで全部チャラにしてあげる。どう?」 にっこりと氷の様な微笑を浮かべるあいつ。 ……確か国語と数学だけはいつも全国模試1位だった。(他は全部最下位だけど) オマケに他人の弱味を掴むのが趣味ときた。 「……劇、出てくれるよね?」 土方「……………はい」 畜生いつもマヨネーズ奢ってくれたのはコレ(劇)の為かァァァァ!! テメッ総悟にやにやしてんじゃねェ! 状況が状況なので総悟は助けてくれるはずもなく 「沖田」 沖田「へい」 ……つーか総悟に弱点ってあったか? 本人も無いつもりみてェだけど。 そんな事を考えていたら奴は総悟に抱きつき 沖田「…な………」 「……あたし………総悟の格好良い演技…………見たいな…」 耳元で首に腕を回したまま囁いた。 ………あ。分かった。 総悟の弱点。 *
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