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普通の学校って、現地校だよな?
日本語が完璧ではない俺が、現地校に通えと?
信二さんの口から出た言葉に、俺は唖然とした。
誠「日本語が上手くないのに、現地校ですカ?」
田「十分上手いよ。自信を持って?」
肩をポンポンと叩き、信二さんは笑顔を見せた。
いやいや、信二さん。
現実を見ましょうよ。
父さんがドイツで見ていた漫才から言葉を借りよう。
心の中で、ツッコミを入れた。
慣れない匂いが充満していた部屋なので、窓をガラっと開けた。
直ぐ目の前は、隣の家のベランダ。
頑張れば、隣の家にあがれる距離だった。
って、誰だ?
誠「信二さん。変な人がいまス。」
俺は、隣の家からこちらを覗きこむ少年に指を差した。
見た感じ、俺と同じ歳。
身長は高めで、こちらを見て口をパクパクしていた。
誠「<庭にいた鯉に似てるな。>」
俺は鼻でフッと笑い、信二さんを見た。
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