1251人が本棚に入れています
本棚に追加
「相変わらずだな、杏ちゃん。」
翔の後ろに誰かが居た事など気付きもしなかったが声でわかる。
私は、翔の肩越しから声の持ち主を確認をする。
翔の1個上で私と同級生の陽(ハル)くんが立っていた。
「陽くん……いらっしゃい……。」
「こんにちは、杏ちゃん。こいつ遼(リョウ)。」
へっ?
「あっ…えっ?……」
陽くんが紹介してくれたのは、なんと映画館で私のファーストキスを奪った男!
「杏姉ちゃん?どないしたん?」
「初めまして、杏さん。橘遼(タチバナリョウ)です。」
そこに、笑顔を私に向ける天使ではなく悪魔が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!