真野の姉ちゃん

３

「放してよ！翔を好きになるのは、私の勝手でしょ！」

キス魔変態の腕の中で暴れてみるが力では勝てない。

「嫌だ。苦しむのは俺だけで十分だ。」

「えっ？」

私は、キス魔変態のその言葉に暴れるのを止めた。

どういう意味？

キス魔変態の体が少し震えていた。

「ねぇ……。」

「わりぃ……少しだけこのまま……。」

キス魔変態の弱い部分を見ているような気がする。
だって、さっきまで見せていた俺様的な態度じゃないんだよ。

私はこれ以上、理由を聞いては、いけないと思いそのままでいた。