真野の姉ちゃん

４

「よぉ。杏、おはよう。」

「おはよう。」

キス魔変態が笑顔で挨拶をして来るから私もつられて、笑顔で挨拶をしてしまった。

「なんや、変な感じするわ。俺、邪魔なんかな？」

翔は、頭を掻きながら苦笑いをしている。

「翔、邪魔なんて思って無いよ。」

私は、慌て翔に言った

「冗談やで杏ねぇ。そんな必死にならへんでも………。ほんまに邪魔者みたいやん。」

翔は、悲しそうに私を見ながら笑っている。

いつも翔と２人で通学していた。
それなのに、今日はいつもと違う、キス魔変態が居るからだ。
キス魔変態が居なかったら翔をあんな悲しい顔にしなくてよかった。