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適当に座り込むと、啓吾は俺の後ろに来て、俺の頭をふき初めた。
…頭を優しくふかれると、気持ち良くなる
「けーご、じかん…いいの?」
…何時か知らないけど…。呑気に登校する時間では、ないだろう。
「伯が一緒だから、怒られないだろ」
「そ…」
俺が一緒だと怒られないの理由は、俺があんまり学校に行かないし、行くとしても、遅刻して行くから。
教師も、俺と啓吾が隣同士なのは知ってるし、俺が学校に来ただけマシだ。と考えてるから、だろう。
「ようし!頭は乾いたっ
それにしても、伯は髪が伸びたな」
「かみ…洗う時、じゃま」
啓吾の、さっぱりとした短さの髪を見る。
「今度、髪切りに行く?」
切りに行けば?と言わないで、『切りに行く?』と言うのが、啓吾らしい。俺1人では、切りに行かないと、分かったらしい。
「そのうち、ね
………寝よう」
「さて、学校に行くぞ」
どうやら、俺が話をはぐらかしたのに気付いたらしい。
エスパーだ。
俺が学ランを着るのを待って、啓吾は立ち上がった。
「それではぁっ学校に、しゅっぱ~つ!」
……うるさい。
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