⚠前兆の朝日

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いつの間にか空気が重くなって、電気も消えていた。 ドアは閉めたはずなのに…… 何故人が。 [――そうだね、先ずは右腕から頂戴しようかな……?] 明るい茶色の人影が近づいてくる。 カツ…カツ…と靴音を響かせて。 「いや…来ないで。」 私は恐怖のあまり、後退る。 しかし後ろは壁で逃げようがない。 ベッドから立ち上がり毛布を身体に巻いて壁に背中を付けた。 震えてしまってる…唇が肩が… 嫌だ…怖い。 何だろう 何だろう。 何がこんなにも恐ろしく思わせるのだろう。 [何で?もしかして、私は君を恐がらせてるのかな?] 人影は蔓延の笑みを浮かべて両手を広げた。 目だ。 目がヤケに据わっている。 冷静…違う何も映さない冷酷冷血な瞳だ。 「いや、止めて!」 ギュッと目を閉じて力の限り叫んだ。 「「来るな!!!」」 奴は私の手を掴もうとしたが、一緒動きが止まった。 …………………………。 数秒静止した後 影は何かを見つけたようにうなずいて見せた。 「―…あっちも、居るんだ。へぇ…。」 ―あっち…? なんのこと? それに、さっき叫んだとき 私じゃない声も混ざってたような… 何なの? 何が起きてるの? 伸ばしてきた手を引っ込めるとまた笑いかけて影は消えた。 [フフ…また今度。] ……… ―――――――――――
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