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「顔が見えないよ、帽子をとってあげるよ。」
「やっ!やめて!」
…………!
「驚いた。訛りがあると思ったが、東洋だとはね…クク。」
日本人だというだけでお金がある、無駄に使う奴等だと勘違いされている。
帽子を取られて、より一層額に汗がにじむ。
リストは満足そうに笑うと優菜の顔にニコチンたっぷりの煙を吹き掛けた。
「都合がいいや。地元人じゃないのに超サービス!200ユーロにしてあげる。」
もう滅茶苦茶だ。
こいつらはイカれている。
何をいっても無駄なんだ。
こんなヒヨッコが何をしても力で勝てないんだ…………
こういうやつらは昼間、出てこない。
警察が居ない警備が手薄になるときに仲間を集めて暴れまわる糞野郎だ。
そんな奴等に怯んで涙腺が危ない自分は
もっと糞野郎だ………。
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