王立・アルディナ学園

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鈍い音が響く。 「ぐぁ」 「俺の剣を勝手に持ち出しやがって、馬鹿者が。だいたいお前は学園にいないとおかしいんだよ。入学式をさぼりました。いって見ろその首」 「剣は、ごめん。迷子になったんだ。さぼったわけじゃがはぁ」 「ごめんじゃない。魔力消費しやがって。補充できないくせ使うな。迷子だと?あれほど道を確認しとけと……だいたいなんて魔法を使えないお前が剣一本で女の子背負いながら、ギリギリの戦いをしてるんだ。馬鹿か。自殺か」 ロイは言われたい放題だった。地面に正座をしている。 「あ、あのー」 そんなロイの状態を見かねてか、ナナは声を出した。 「ん?ああ、どうもお嬢さん。ナナチルさんた゛ったかな? 私は聖なる審判者総隊長アレンデ・モスクワーク。 このクソガキの保護者みたいな人さ」 「アレンデ様!?」 ナナは大きく反応する。 この国、アルディナを守護する部隊が3つ存在する。 まず「正義の使者」 これは人々のもめ事や国で起こった事件を解決する部隊。 つぎに「聖なる審判者」魔物や異常事態に働く部隊。 そして「断罪の執行者」罪を犯した罪人や、戦争などで動く部隊。 各部隊の総隊長と言えば、それだけで軍隊一つ分ほどの強さがある。 英雄とも呼ばれ、知名度もある。 アレンデがその一人なのだ。 「なんでそんな方がこんな場所に……」 「仕事帰り、ここで魔物がでて襲われてると連絡があったから寄った。が、まさかロイウェルがいるとはなぁ。剣返せ」 「あぁ、気に入ってたのに……」 ロイの使っていた短剣がアレンデの手に渡った。 「馬鹿。チャージできないのに持つな。俺がこれ作るだけでも、一月はかかる品なんだぞ」 「凄い……これお一人で……」 アレンデなナナの台詞を聞いて反応する。 「これの凄さがわかるのか。ちなみに魔法は誰からか教わってるか?これを知識として知ってるのか?」 いきなりの質問責めにナナはたじろぐ。 「あ、いえ。独学で……。短剣については知りませんが、凄い密度なのはわかります」 「……才能ある。ナナチルお嬢さん。誰かにちゃんと教わったら、いい魔法使いになれるよ」 ナナの表情が明るくなる。 「んでロイウェル。そろそろ、なんでこうなったか事情を詳しく教えろ」 「はーいよ……」 剣がなくなって寂しくなった腰を何度か撫でて、ため息をついてから、殴られた。 「早くはなせ」 ~説明中~
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