一日の長いこと

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「じゃあさっそくカリキュラムの見学行こうぜ?」 「ロイちょいとまち」 足を動かし始めたロイを強引に引っ張って引き止めた。 「なんですか?見学より先にチーム集めするのですか?」 「そうや」 「なんで?」 「単純な話。わいらはもうグループとしてやっていきたいと思っとる……はずやな?」 アルの言葉に二人は頷く。 「でもこのままやと一人足りへん。バラバラになるのは勘弁や」 その言葉にロイは先ほどのやりとりを思い出す。 「一人あてあるけど」 「……ほんまか。でもそれでもまだ足りへん」 「なんでですか?グループ達成条件は満たしてますです」 「わいらは最大限心地よく入ってくれる仲間を集めたほうがいいんや」 アルが素早くユユの質問に答え、一度大きく息を吸う。それに気を取られながらも二人はアルに注目した。 「ええか?空きがあると本人の意思がどうであれ、このグループに入る」 二人は頷く。 「わいはそれが嫌や!」 あまりにはっきりとした理由に若干緊張していたユユは呆れてしまった。 「そんなことですか。まぁ頭でっかちの貴族とかがもれなくついてくるのは私も嫌ですけど」 「俺も苦手だなぁ」 「そうやろー?」 アルがあたりを見渡し始めたので、二人もつられて辺りを見回す。 同じ考えを持った人が多いのか、互いにグループの交渉を行っているものが多く、人が集会所には多く残っていた。 「幸いまだこの集会所にはまだ人がおる。でもうかうかしてはおれん。 成績のためにも八人揃えたいやつらは多いからの」 うん、とユユが頷くとアルの手を取りロイを見た。 「じゃあ私とアルであと4人探してくるです。ロイはそのあての人を探してくださいね」 そう言い終えるや否や、人の多い箇所に走り去っていった。 その際にロイはアルが頬を赤らめていたのを見た。 アルは純情派のようだ。 ロイはルルを探し始める。しかし、あの目立つ髪の色はどこに目見あたらない。 恐らく集会所はもう出てしまったのだろうとロイは思った。 「……探してくるかな」 パンフレットをとり、集会所を出た。探すついでにカリキュラム見学をしてしまおうと、あるきたす。 「……?」 ロイ視線を感じ後ろ振り向く。 「……気のせいかな」 気にしないことにして、目的の場所を目指し再び歩き始めた。 「勘がいいな、ロイウェル」
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