一日の長いこと

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場所と時は移り変わって、寮のアルとロイの部屋の中。 「パスタできたよー」 パスタができあがった頃。ロイは両手に皿を持ち、テーブルに置いた。 皿に盛ってあったのはスープパスタだ。 「「「いただきまーす」」」 「ちょい待てや」 アルが声を張り上げる。 3対の目に睨まれたじろぐが、アルは負けずに声をさらに張り上げて言った。 「なんでウィルスシキンスがいるんや!」 四人入るには広いとは言えない部屋にロイ、アル、ユユ、シキが入っていた。 「屋根で昼寝してたら美味しそうな匂いが漂ってくるじゃない。アタイが食べたくなるのは摂理や」 「意味分からないですけど、いいじゃないですか」 「うまー」 ロイは食べていた。 「ロイ待てや!マイペースすぎるやろ!」 濃いめに作った塩味の野菜スープは少し柔らかめに茹でたパスタによく絡み、口の中でパスタの食感と、噛んだときに溢れ出る塩味にロイは舌を巻いた。 「でももうちょい硬くてもいいな。柔らかく茹ですぎた」 感想を述べてから三人をみた。 三人はとろけてしまいそうな表情を浮かべながら、一切喋ることなく手と口を動かしていた。 その光景はロイにとってはとても奇っ怪なものであったが、面白いのでずっと見ていた。 シキは左利きのようで、右利きのアルと肘をぶつけ合っていて、無言で睨みつけあっていた。 「ぷは、アタシたまにでもこの飯食わせてもらえるならグループに入ってもいい~」 女性らしくないだらしない声で言うと、満腹になったのか大きく欠伸をした。 「本当?作る作る」 眠そうな顔を崩さず目を輝かせた。 「えーんか?」 「アタシに聞いてる?」 「両方や。ロイ金かかるやないか」 「アタシは入るとこも決まってないしこだわりもないしいいけど」 金かぁ と、ロイは呟くとアルを見て聞いた。 「グループで仕事したら金もらえるよな?」 「貰えますです。成果によっては多く貰えたりするよ」 発言の機会が全くなかったユユは口を吹きながらアルの代わりに答えた。 アルはユユを横目に見ながら付け加えるように 「グループ報酬やから分け前は各グループごとに任せられるんやで」 と、言った。
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