チーム結成

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一方、先に広場から離れたロイはガルシア総合体術学科教室前へと移動をして、その目の前に居た。が、妙な気配を感じたロイは半歩下がり、身を捻った。 すると目の前の扉が開き、弾丸のように人が出てきた。そのままの立ち位置ならば、その人に突進されていただろう。 「くそ! 覚えてやがれ!」 「おーぅおとといきやがれ~」 (あ、やる気の無い声) すぐに中にガルシアが居ると判断。躊躇う理由も無いので部屋へ入った。 「こんにちわー」 「あー、お前か。適当に座っとけ」 ロイは体術限定の模擬戦が五組同時に出来そうなくらい広い部屋を眺めた。生徒が百人入っても畳二枚分の広さは確保できそうなくらいだ。 「この学園の敷地配分はどうなってるんだ……!?」 流石のロイも驚かざるを得ない。そのなかに居る生徒はロイを含め十二人しか居なかった。魔法を学ぶ学園に体術を学ぶ人間は少ないと聞くがここまで少ないのか、と疑問すら浮かぶ。 「ほらほら座れ座れ。適当に説明するからよ」 (いやまて。学ぶ人が少ないんじゃなくて、先生が駄目人間だからではないか!?) 十人に聞けば、あいつは駄目人間だ、と十人とも口を揃えて言ってくれるとロイは確信があった。体術が学べるか不安になってきたが、学科は一つは取らないといけないので渋々部屋の端に腰を下ろす。 「よし一年以外立て」 ガルシアの号令で七人が立ち上がる。要するに五人一年。 「まずこの学科の面子を紹介するぜ。俺はこの総合体術学科の顧問のガルシアだ。あと」 二年二人、三年四人、四年一人。四年生? とロイは疑問に持った。アルディナ学園は三年製のはず、と思ったが。どうももう一年居たいと申請して、四年目を行う人も少数ながら居るらしい。その少数派が、ここにいる一人だった。
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