お兄ちゃん

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ドアを開ければ、みんなが俺に注目した。 勇気が出なくて一歩が踏み出せない 俺はみんなの視線が怖くて俯いた き、気まずい... そう思ってたら 誰かに手を握られた。 「かわいいじゃん!」 ふいに顔を上げれば、 俺はクラスのみんなに囲まれていた 「一瞬、誰だかわからんかった」 「コンタクトにしたの? そっちのが似合ってるよ!」 「茶髪いいなー。俺もやりてぇー!」 みんなが俺に笑顔を向けてくれている。 その事実が嬉しかった...。 「か、狩野!」 『...あ』 声の方向に顔を向ければ 俺をいじめてた奴等がいた 「あの、えっと...、ごめん!」 「へ?」 「今まで悪口言ったり 嫌がらせしてほんとごめん...」 「俺もごめん!」 「私たちも見てみぬふりしちゃって ごめんなさい...」 「「ごめんなさい」」 正直びっくりした。 まさか謝られるとは思ってなかったから 眉を八の字にしたみんなを見て俺は... 『気にしないでいいよ。 だって、俺にも悪いところあったもん。 だからね、そんな顔しないで。 その代わり...、お願いがあるんだ』 「...、お願い?」 『うん、あのね... 俺、みんなと友達になりたい!』 友達になって楽しい思い出をつくりたい... そう思った。 「当たり前じゃん!」 「なんだったら、親友でもいいぞ!」 「その代わり、狩野くんのこと たくさん教えてね!」 『うん!』 嬉しい! 友達ができた! これも、みんな るう兄たちのおかげだよ! 一時間目が終わった後 新弥は心配して駆けつけてくれたが 俺がみんなと仲良くしてるのを見て 嬉しそうに微笑んでいた .
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