393人が本棚に入れています
本棚に追加
「今一度冷静になって、私目の話をお聞きください」
ひざまづいたまま鴉がいう。
「幸村様、私には貴殿の言い分、思いが痛いほどわかります」
大切な人をわざわざ危険な場所にいかせたくない
誰だって思うことだ。
「しかし、あなたは間違っておられる」
静かに、だがはっきりと鴉は言った。
「間違い、だと…??」
「左様…」
「美音を危険な目に合わせたくないという思いのどこが間違いだ!!」
(わかっている)
自分だって同じ気持ちなのだ。
それでも、鴉には許せないことがあった。
「…今一度、美音様の表情をご覧ください」
最初のコメントを投稿しよう!