~小田原戦~

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「今一度冷静になって、私目の話をお聞きください」 ひざまづいたまま鴉がいう。 「幸村様、私には貴殿の言い分、思いが痛いほどわかります」 大切な人をわざわざ危険な場所にいかせたくない 誰だって思うことだ。 「しかし、あなたは間違っておられる」 静かに、だがはっきりと鴉は言った。 「間違い、だと…??」 「左様…」 「美音を危険な目に合わせたくないという思いのどこが間違いだ!!」 (わかっている) 自分だって同じ気持ちなのだ。 それでも、鴉には許せないことがあった。 「…今一度、美音様の表情をご覧ください」
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