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死んだ? 俺が――? そんなバカな。 ここは天国だって言うのか? 目を見開く俺に白い猫はため息をつく。 俺から降りて、また毛繕いをした。 白い猫の言葉を待った。 意味がわからない。 俺の記憶がない頭で考えるには、問題が大きすぎた。 《ちなみにここは、天国でもなければ、地獄でもない。》 白い猫は、俺に言う。 クルリと方向を変えて、歩き出す。 俺は、白い猫の後を置いていかれない様に歩く。 白い猫は、歩きながらブツブツ言ってる。 どうやら文句の様だ…。 《なんで…あたしが…》 とか 《こんな―――の為に――》 とか。 よく聞こえなかったけど…。
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