8/9
前へ
/100ページ
次へ
《――――。》 白い猫が、何語かわからない言葉を放つと辺りは光に包まれた。 眩しくて目を背ける。 《だらしないわね…目開けなさいよ。》 白い猫の言葉に、ゆっくりと目を開ける。 《うわっ!》 バランスを崩しそうになった。 今まで暗闇だった場所は、何故かビルかなんかの屋上になっていた。 《全く…。》 白い猫は、ため息をついた。 《で、何が不満なわけ?》 はぁ? 目を開いてきょとんとしてしまう俺。 不満って…? 《だぁ~面倒ね!魂ってのは死んだ後、天国か地獄に行くの!あんたは、未練だかなんだかがあるから、まだ連れて行けないのよ!》 白い猫は、俺の前に座って言った。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

574人が本棚に入れています
本棚に追加