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《俺…わかんない…。》 死んだ事も信じられないのに、未練なんて知らない。 《はぁ…一番面倒なタイプだわ…。》 猫は顔を洗う。 《猫ちゃん…》 俺が言うと白い猫は、キッィ目で俺を睨む……。 うっ…。 《あたしの名前は、ノン。猫ちゃんとか言われんのは嫌いよ。》 ツンとそっぽを向くノン。 俺は頭をカリカリと掻いた。 《とにかく…記憶探しね。あんたの家だとかはわかるけど、あんたの気持ちはわからないからね。》 ノンはクルリと方向を変えて歩き出す。 俺も仕方なく、ノンの後ろを歩いた。
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